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【2ch】妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?その3(4)

Information
引用元:http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1386255281/
タイトル:妖怪退治の仕事してるけどなんか質問ある?その3
関連記事:【前】妖怪退治の仕事してるけど、何か質問ある?その3【次】









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605: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 00:25:15.13 ID:yGOYmOZx0

続き。

先生の兄は親からかなり信頼されていた。
だから、今日は友達とドッジボールをするとウソをついて
弟の先生も連れて行きたいと親に言う。

先生は今日の間、家を出るなと言われているが
さすがに、いつもしっかりしている兄が世話をやくといいだすなら
外出は許可してくれるだろう。

まぁ、泳げない兄が先生を連れて海に行くなんて思わないだろうしね。

そんで、兄は先生と一緒に海に行く。
水着とかは隠して持っていけばいいしね。

子供が考えるようなザルな作戦だったけど。
海に行くたかった先生はこの話にすぐに乗った。

兄はさっそく、その話の許可を父親からもとめた。
父親は、いいが、絶対に弟を海に連れていくなよ。と念を押したが
結局、許しを出した。

多分父親のほうも、次男を家に一日中閉じ込めておくのはすこし申し訳なかったのかもしれないね。
兄も同行するし、とかで安心した部分もあったのかも。

しかし、兄と先生は家を出ると、すぐさま海に向かい始めた。
606: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 00:40:15.02 ID:yGOYmOZx0
海についた先生は早速海に入って遊び始めた。

兄は泳げなかったけど、やっぱり猛暑に堪えたのか、すごく浅いところで
水につかっていることにした。

ちなみにだけど、そこは砂浜とかそういう立派に整備された海水浴場のような場所ではなく
むしろごろごろとたくさんの岩が転がっているような場所だった。

先生と、その時待ち合わせしていたメンバーは、よくそこで泳いでいた。
岩が結構多かったためか、潮の流れがあまり急じゃなかったし。
溺れそうになっても、すぐにそこらへんのでこぼこした岩に掴まれるから
地元で泳ぐというと、そこだったらしい。

先生は待ち合わせていた友人たちと泳いでは、はしゃぎまくっていたんだけど
そのうち、友人たちは疲れて一人また一人と、兄のいる水の浅い場所に移動して
兄とおしゃべりするようになった。

しばらくたって、気がつくと、先生は一人で泳いでいて
自分の友人たちは全員、兄と何やら楽しげに遊んでいた。

すると、先生はなんだか自分の友人をとられた気分になって。
なんだかいたたまれない気分になった。
609: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 00:52:18.24 ID:yGOYmOZx0
先生は少しむきになって

自分は泳げるから、一人でも楽しいしとか強情を張って
正直少し疲れていたんだけど、浅瀬にもどらずにもっと水が深い場所に向かった。

そして、そのかなり水深があったところに着くと(実際は2メートルくらいらしいけど、子供からしたらかなり深いだろうね)

そういえば、あのヘンテコなミミズを見たのも
ここらへんだなぁと、思い出した

でも、なんで急に父親は海にいっちゃいけないとか言い出したんだろうとか
ぼんやり考えていた次の瞬間。

先生は右足のほうに何かひんやりとしたものが触れたような気がして
そんで、全身が急に動かなくなった。
612: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 01:21:52.71 ID:yGOYmOZx0
あ、やばいとか、思う暇もなく

何かに足をひっぱられたような感覚で
先生の体はぐっと、水面下に沈んだ。

あまりにもいきなりのことだったから、先生は何口も水をのみこんでしまった。
それでも、みずに慣れていた先生はなんとかして態勢を立て直そうともがいたが

やっぱり体は思うようにうまく動けなかったし、ぐいぐいとひっぱられる力のせいもあって
逆にどんどんと沈んだ。

息ができなくなって、半分パニックになって、水の中では上下左右もわからなくなって
先生の頭はどんどん真っ白になった。

そんで、ふとした拍子だったんだけど、先生は水中で目をあけた。

塩とか水中のゴミとかそういうのでかなり目は痛いし、みずの屈折とかもあるし

落ち着ける状況ならともかく

パニックな頭で一瞬で状況を把握できるわけなんかなかったんだけど。

先生はなぜかそれだけは奇妙なほどクリアに見えたと言っていた。

真黒で、毛むくじゃらで、目も口も鼻も耳も顔さえもなかったんだけど
不気味なニタニタした雰囲気をだしていて
それからは何か黒いモヤのようなものが自分の足に伸びていて、絡みついていた。
613: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 01:44:53.26 ID:yGOYmOZx0
そこからの先生の記憶はあいまいになったらしい。

深い水の中で、一体何が起こったのかはもう覚えていなかった。

しばらくして、意識をぼんやりと取り戻すと
まわりでは焦った、大人の声とかが聞こえてきた。

口の中からは激しい異物感がして、頭はガンガン痛く、体はピクリとも動かなかった。
なんとかして無理やり目をあけると

まず見えたのは、自分のすぐ隣に横たわっている誰かだった。

だれだろうとか、自分はどうなったんだろうとか、どこか思考が遠く、まとまらなかった。
でも、目線を少しづつずらし、なんとか隣の人物の顔が見えた。

先生の兄だった。

顔は真っ青になっていて、目と口は半開きになっていた

あれ?どうして兄がとかおもったのは一瞬。
次の瞬間、兄の瞳はじろりとこちらを向いた。
何かすごい感情がこもった目だった。

もちろん、言葉はなにもなかった。
でも、なぜか先生にはその目だけから、兄の言いたいことがわかった。

「おまえのせいだ。」

そこで、先生は再び、気を失った
615: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 02:01:46.90 ID:yGOYmOZx0
あとから先生が聞いた話。

先生が溺れてからしばらくたってやっとそれに気がついた子供たちは、あせって大声をだしたりして
大人を呼んだ。

幸い、その日は暑かったから、近くで、他の大人たちも泳いでいて
なんとか駆けつけた

そしていつの間にか兄が子供たちの間から消えたこと。

たぶん、兄は弟である先生を助けようとしたこと。
兄は先生の近くの場所で溺れて死んでしまい、先生は助かったこと。
とかそんな感じの話。

でも、先生はそんな話を信じられなかった。
兄は泳げなかったのである。そんな兄が自分を助けるために
水が深い場所に来るなど、ただの自殺であることなんて明白だった。

葬式やら、何やら色々あって。先生の両親はずっと泣いていて
病院に2,3日いた先生が家の中に帰ると、ひたすら居心地がわるかった。

だれも先生をせめなかったんだけど。
しかし、なんとなく、まわりは自分のせいで兄が死んだのではないかと考えているのではないかと
思った。
618: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 02:19:17.00 ID:yGOYmOZx0
父親ともまともに話せなかった。

なんせ、海に行くなといわれたのに、それをやぶって
しかもこの始末である。

というか、父親だけでなく、周りとも目もまともに合わせることができなかった。
目を合わせると、お前が悪いといわれている気がした。
誰とも話したくなかった。

学校にもいかず、ずっと一人部屋に閉じこもっていた。
食事はいつもいつの間にか部屋の外に用意されていた。

そして、ひさしぶりに口を開いたのは、兄の四十九日だった。

夜になって、父親に無理やり部屋から引っ張り出されて
こういわれた

「兄に会いに行こう」
620: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 02:30:44.79 ID:yGOYmOZx0
先生と父親は月明かりの中

先生が溺れた場所の近くの岩場まで向かった。
そして、しばらく二人とも無言でじっと水面を見つめていた。

先生は兄さんはなんで死んでしまったのだろうかとか
あの水の中でみたものは本物だったのだろうかとか色々と考えた。

すると、暗い少し離れた水面のほうに、何かが見えた。
靴だった。

たしか、あの日、兄が付けていた靴だった。
なぜかその時は先生は、あれを拾わないと!とか思って
そんで、ニ三歩海のほうに近づくと

がしっと後ろの襟を父親に掴まれ、どうしたんだ?と聞かれた

兄さんの靴があそこにある、と先生が答えると。

父親はどこにある?よく見てみろと言ってきた。

先生はもう一度、目をこらえて先ほど靴があった場所を見てみると
今度は何もなかった。

あれ?と先生がふしぎに思っていると。
父親は何かに納得したかのようにして

そして先生にこういった。
内地のほうに知り合いがある。お前をその家のほうに送る、と
621: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 02:42:07.73 ID:yGOYmOZx0
ねるねるねーるね
629: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 11:48:20.56 ID:0DdvY+ZW0
そこからの話を、先生はまぁ色々あったと略した。

とりあえず、わけもわからず急にある人のお家に居候させてもらうことになって
その家はかなり遠い親せきの人で、年をとった夫婦だったんだけど、子供がいなくて
それなりにかわいがられた。

そして、兄の死からしばらくして、先生は水の流れがある場所がこわくなった。

というのも、死んだはずの兄の声が聞こえてくるらしい。

最初はなにか聞こえないことをひたすらささやくだけだったんだけど
だんだんと、その声はエスカレートしていった。

兄の声は様々なことを語りかけてきた。

実は兄も自分のことが嫌いだったこと。
確かに兄と三男は親から甘やかされたが、でも、
兄弟の仲で、いつも先生が一番親に注目されていたこと。

両親はいつも次男の先生と一緒にいることが多かったとこ。
自分はどんなミスをしても、親に軽く流されていて、どこかないがしろにされていた感覚があって
先生がうらやましかったこと

先生が叱られると、良い気味だとおもっていたこと。

泣いている先生を慰めることで、自分はできた人間だと良い気分になれたこと。

そして、自分が死んだのは先生のせいだ、ということ
631: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 12:04:58.14 ID:0DdvY+ZW0
先生は、その後実家に戻ることはなかったらしい。

なんだか、あの町の、あの海の近くに行くのがこわかったからだ。

中学に入って、高校に入って、そして大学で京大に入った。
大学に入ると、父親ががんで亡くなったと知らされた。

大学ではとにかくいろんなことを勉強して、いろんな人と出会って

やっと、自分を悩ます兄は「倀」という存在になったのではないかと分かった。
兄はいまでも、あの海のほの暗いそこで、先生をおぼれさせたいとおもっているんだと。

自分には霊感のようなものがあって。
自分の両親は自分を守るために、色々ときついことを言っていた。

自分は両親が嫌いなわけではなく、好きだからこそ、愛してほしかった。

自分が兄に対して複雑な感情を抱いているように
兄も自分に対して色々思っていたこと。

そして、先生は後悔した。

父親にも、兄にも、言いたいことはたくさんあった。
でも、周りの状況とか、自分の意地とかとういうのが邪魔して
素直になれず、何も言えずに二人はもうなくなった。
632: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 12:06:04.71 ID:0DdvY+ZW0
離脱
638: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 14:35:10.22 ID:SfaL1+Po0
ただいま。
続き。

そうして先生は結局のところ自分という人間にとって
一番大切なものが何なのかを見定める力が足りないと

そう感じた。

まぁ、人間ならそういう部分少しくらいあっても仕方ないかもしれないが

先生の父親は頑固おやじで、先生も少しそれに似てしまったせいかもしれないが
素直になれなくて、それで苦しむことが多かった。

だから、先生は中庸の道を選んだ。
中庸はよく中途半端とかそういう意味で勘違いされるけど。
本来の意味はそういうものではない。

どんな時でもその時々に起きたことを判断する場合、どちらにも偏らず
自分の平常心で行動でする、という意味だ。

まぁ気になる人はググってみれば、もっと深い話とかあると思う。

前にも言ったが、先生はポリシーというかそういうのを持っていて
良いことをしたら、同じくらい悪いことをするとか
正直なことを行ったら、次はウソをつくとか

はたから見たらただのおかしい人なんだけど
これは一種の願かけで

そういう風にして、いつも自分の素直な気持ちを見つめることにしているらしい。

これが先生が自分の道を選んだ経緯だ。


話を聞き終わった俺は、先生にではなぜ、俺にはこの道が向いていないんですか?
と聞いた。

まぁ、話を聞く限りこういう考え方とかも悪くないかなぁと思う部分もあったからだ。
639: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 14:37:02.99 ID:SfaL1+Po0
すまん、文章力ないのに、なんか人の内面とか語ろうと思うと
結構ぐちゃぐちゃになっちまう。
先生はすごくしゃべるのがうまかったんだけどなぁ。
あの時に聞いた話を再現できている自信がない
642: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 14:49:07.75 ID:SfaL1+Po0
先生は俺の質問にこう答えた。

世の中には霊だの幽霊だのが見える人間と、そういうのが全く見えない人間がいる。

そしてさらに、そういうのを見えると主張する人間には

本当に霊感があるひとと、霊感がないのにあるといっているひとと、二種類存在する。
でも、この二種類の人間どっちにしても、どこか心がおかしい人間だ。

この世に本当にいるのかいないもかも分からないようなものが見える人間ってのは
どこか心に闇がある。
そういう闇を通して、人間は化け物を見つけだす。

そして、見えないくせに見えるとか言い出すような人間も
心は不健康だ。そんなウソをつくやつはつまり、心がどこか満たされていない人間である証拠だ

まぁ、見えない人間が全員が全員正常とはいわないが。
でも、先生的には霊感のない俺は、精神的な部分においてはきわめて健全な人間であるということだ

そうなれたのは、きっと俺が良い育てられ方をされたからだ。
もちろん先生にではなく。

もうすでにいなくなった。俺の家族のほうだ。

人格を形成する一番大事な時期に、俺は間違いなく幸せだった。
645: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 15:03:49.47 ID:SfaL1+Po0
今でもたまに思い出すんだ。

ちょうど昨日金曜日だったけどさ。俺が小さい頃の金曜日はよく家族全員で
金曜ロードショーとか一緒に見てた。

俺は親父の膝の上で、妹は母親の膝の上。
そんでインディ―ジョーンズとか見て、重要なアクションシーンとかになると
俺は少し背伸びをして、わざと父さんの目線を遮って見えなくするといういたずらをした。

そんで父さんはいつも、ちょ、おまwwwwみたいな感じで、なんとか見ようとして
頭をよこにずらしたりするんだけど、俺もそれに合わせて頭を振って隠したりして

最後は、父さんが顎を俺の頭のてっぺんに乗っけて、こら!つかまえたぞーみたいな感じなこと言って
となりでみてた母さんも、妹も、それで笑って。

少しエッチなシーンとかになると、急に父さんが手で俺の目をふさいだりして
いや、俺はもうこういうのわかるからとか、指の間から覗いたりもした。

そういう家族だった。だから先生がいう、俺が幸せだったというのは多分間違いなかった。
俺は良い家庭で育てられた。

先生は自分は自分に素直になれない人間であるが
俺はそういう人間ではないと言った

何か喧嘩した後でも、すぐに笑って人に謝ったり、許せたりして。
傷ついたりもするが、その分他人のこともおもったりもできて。

よくついついさぼっちゃうが、それでもなんとか自分を律することができて
自分の幸せのよりどころというか、そういうのがはっきりとわからないかもしれないが

ぼんやりとイメージできて、そしてそれを追い求めることを恐れない。

俺のそういうところが、間違いなくただの「普通の人間」であると
先生は評した
647: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 15:13:50.73 ID:SfaL1+Po0
でもだからこそ、そんな俺には、道についてのアドバイスはできないと
先生は続けた。

この業界の人間は大抵どこかおかしい境遇があって。
正直、殆どのやつはみんな頭がわいている。

そんなどこか心が欠けている奴なら、それなりに苦労はするだろうが
自分の心に住む「魔」はすぐに見つかるし、自分にあった道もかなり分かりやすい。

自分でわからなかったとしても、少し人生経験があれば、そんなもの簡単に指摘できる。

でも、俺が「普通」であるゆえに、逆にそれが難しい。

俺の心に何が足りないのか?何が俺を不満足にさせているのか

客観的にみても、主観的に見てもそれは非常にわかりずらいものなんだ。
648: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 15:23:17.79 ID:SfaL1+Po0
もっと簡単にまとめると、つまり

お前はこんな仕事には向いていない。ということになるのだがwww

とかその後先生はちゃかした。

そっかー、俺はまだなんとか「普通」の範疇にいれるのかー
とか、初めて聞いた先生の過去話や自分の道についてもやもやして

そのあとの飲みは普通のとりとめのない話をして、終わった
650: 1 ◆cvtbcmEgcY 投稿日:2013/12/14(土) 15:29:34.04 ID:SfaL1+Po0
また離脱





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